実は一般家庭でもできる!おうちグランピングのススメVol.1
暖かくなって外で過ごすのが心地よい季節になると、がぜん戸外へと興味がいきますね!お庭の相談が多くなるのもやっぱりこの頃なんです。
新築のエクステリアを提案する時、設計図にお庭があればかならず活用できるような提案をさせていただくFJ DESIGN PLUSですが、お客様がもともとマンション暮らしだったりすると、庭で過ごすイメージがいまいち現実的でなかったり、全く想像できずに建築設計者に提案されたままで来店される人がほとんどです。
初めて家を建てる人の多くが、家が出来上がってからウッドデッキが使いにくい間取りだったとか植栽の管理が大変な事に気付きます。
そんなプランの時は、お庭の広さから部屋の窓の向きや大きさに「もっとこうした方が良いですよ」と建物の計画に口出しすることや、海外で見たような花壇や芝生の美しい庭にあこがれていたりすると、現実の管理は大変ですよ、とアドバイスしたりもします。
お客様が作りたければ作ればいい、というのはちょっとプロとして無責任な気がします。
そんなおせっかいFJ DESIGN PLUS、この「外部空間を楽しむヒント」では、主にこの“庭造り”にさらに踏み込んでみたいと思います。
お庭のある生活を楽しむ提案や、快適に過ごすための空間づくりのヒントを探って、これから庭を持つ人たちがもっと具体的に「庭で〇〇したい!」と思うきっかけになればと思います。
§1_お庭グランピングはいかがでしょう?
最初のご提案は、これからの時期にやってみたいグランピングを、お庭でできないか?というご提案です。
すでにキャンプでは当たり前の感覚となりつつあるグランピングというスタイル。大きなキャンプ場では常設の施設などもあり、体験したりご自身でギアを揃えて楽しんでいる人も多いかと思います。
もしマイホームの庭が少しでも自然を感じるような場所でしたら、少し庭の環境を見直しておうちでグランピングできるようにしてみませんか?
自宅の庭なら、シャワーやトイレの水回りの心配は全くありませんし、わざわざクーラーボックスに買い出しの食料を詰め込む手間もありません。なんと気軽な事でしょう!
とはいえ、あくまでキャンプという非日常空間を感じるのがポイントですから、夜の食事ににぎやかなバーベキューはあきらめて、ほんの少し明かりを落とし、密やかに流れるBGMと、親しい友人や家族と普段よりもゆっくりとささやき声で語り合ったり、家の中では感じられない虫の音やそよ風、月明りや雨音を楽しみたいものです。
グランピングと言っても最近では高級リゾートホテルの屋外ラウンジまでグランピングと呼んでいたりしますが、本来は自然の中でも快適なキャンプ空間を作りそこで豊かな時間を楽しむことを指します。もともと海外が発祥のキャンプスタイルで、起源はモンゴルのゲル(遊牧民の住居)だとか。
若い頃、本場モンゴルで数日ゲル泊した経験のある私ですが、確かにゲルはキャンプではなく「家」でした。夜明けに地面の冷たさに凍える心配もなく、窓を開けずに薪ストーブで暖をとれる事も室内で過ごす快適さと同じでした。
家族が過ごすための室内の作りは、真ん中に暖をとるための薪ストーブが置かれ(もともとは囲炉裏?)円錐状の屋根のてっぺんには換気用の穴があります。ストーブまわりのくつろぐための場所の床には何重も絨毯とフェルトを重ねてあり、一番壁側にベットが並んでいます。寝床は床ではなくベットですし、他にも収納家具があって、けっこうな広さなのに家財道具すべて持って移動できるのには驚きました。
この配置と仕様は、まさに家族がくつろぐグランピングテントにぴったりで参考になりますね。しかし今や、羊のフェルトより性能のいいテントや毛布より暖かい寝袋があるわけなので、現代の最新グッズで再現すればグランピングはもっと快適なはずですよね。
さて、いくら楽しくても、夜に庭の電気を煌々とつけたり大きな話し声は近隣の迷惑です。ご近所に配慮するという点でも、大人数でワイワイではなく、身近な人とゆったり過ごす、がおうちグランピングのイメージです。
それでも夜の光や音は気になるもの。近隣に迷惑をかけず、周囲を気にせず楽しむためにはやはり少し工夫をする必要があります。次回「グランピングのできる庭造り」でもう少し考えてみましょう。
もともとキャンプが好きでアイテムも一通り持っている人なら、庭でテントで過ごすだけだろ?いつもやってるよ、と単に考えるかもしれませんが、少し考えを変えて、いつものキャンプには持っていけないグッズを庭グランピング専用に使ってみるというのはどうでしょう。持ち運んだり組み立てたりする手間を考えなくてもいい、快適で贅沢な時間をたっぷり過ごせるかもしれません。
そんな視点で選んだグッズも「おうちグランピングにおすすめギア」でご紹介していければと思います。
参考Web Site: https://hyakkei.me/articles-158